白物家電の出荷金額は2ヶ月ぶりのプラス

日本電機工業会(JEMA)は2023年5月度の民生用電気機器の国内出荷実績を発表した。
2023年5月度の国内出荷金額は2,025億円、前年同月比107.0％と2ヶ月ぶりのプラスとなった。

エアコンは前年対比でプラスに、洗濯機は依然好調

製品別の国内出荷金額を見ると、エアコンは799億円(同109.3％)と2ヶ月ぶりのプラスになったが、同様に夏場需要が伸びる冷蔵庫は285億円(同88.8％)と4ヶ月連続のマイナスとなった。洗濯機は303 億円(同165.2％）と好調さを維持し5ヶ月連続のプラスになった。
JEMAによると、洗濯機は5月単月として過去最高の出荷金額となった。民生用電気機器全体では、新型コロナウイルスの感染法上の位置づけが5類に移行したこともあり、サービス消費へのシフトが見られる一方、製品価格の上昇等が続き、出荷金額を押し上げているとしている。金額でのアップがある半面、台数ベースでは前年比で伸び悩んでいる製品が多くなっている。

【2023年5月度の主要製品の国内出荷台数】

●ルームエアコン
84.9万台(前年同月比105.7％)で2ヶ月ぶりのプラスとなった。前年同月が低調だったこともあり、前年を上回ったことになる。
●冷蔵庫
22.8万台(同88.3％)で6ヶ月連続のマイナスとなった。「401L以上」の大型クラスは10.0万台(同86.3％)で、6ヶ月連続のマイナスとなった。
●洗濯機
32.1万台(同141.4％)で2ヶ月連続のプラスとなった。ドラム式が約8割を占めている洗濯乾燥機は8.4万台(同135.5％)となり、2ヶ月連続のプラスとなった。
●掃除機
34.5万台(同83.6％）で3ヶ月連続のマイナスとなった。
●電子レンジ
21.1万台(同94.5％)で2ヶ月連続のマイナスとなった。そのうち「オーブンレンジ」は13.0万台(同88.1％)となり、２ヶ月連続のマイナスとなったが、「単機能レンジ」は8.1万台(同107.1％）と7ヶ月ぶりのプラスとなった。
●ジャー炊飯器
3２.2万台(同90.2％)で6ヶ月連続のマイナスになった。全体の約7割が「IH方式」で占めている。
●IHクッキングヒーター
4.7万台(同89.9％)で2ヶ月連続のマイナスになった。「2口以上ビルトイン型」は4.5万台(同91.0％)で、2ヶ月連続のマイナスとなった。
●ヘアドライヤー
35.8万台(同99.7％)で9ヶ月ぶりのマイナスとなった。昨年後半から外出機会の増加を背景に堅調に推移してきたが、出荷では一段落といったところ。ただ、販売は好調さをキープしており、出荷金額でも依然好調に推移している。

出典元：日本電機工業会